西暦199X年、地球は衛星軌道上に24時間体制で世界中を監視している「アース・シップ」を配備する世界規模の防衛組織・地球防衛軍スカイフォースによって平和が守られていた。そのスカイフォースでは、ある鉱石より人間の身体能力を強化することの出来る"バードニックウェーブ"が開発され、それを元に人間の力では対応できないような脅威にも対抗できる超人戦士を作り出そうという「Jプロジェクト」が極秘に進行していた。
プロジェクト責任者の小田切綾は、犯罪や災害が起こると派遣される地上の隊員「スカイフォーサー」の中から5名の優秀な人物を選抜。その一人である天堂竜はアース・シップでバードニックウェーブを浴び、強化人間「ジェットマン」第一号・レッドホークへの変身能力を身に着けた。
しかしその直後、さまざまな次元の世界を侵略してきた次元戦団バイラムの襲撃により、アース・シップは破壊されてしまい、残り4人分のバードニックウェーブは地球へ4条の稲妻となって飛散。辛くもアース・シップより脱出した小田切と竜は、バードニックウェーブを浴びてしまった4名を捜し出し、「鳥人戦隊ジェットマン」としてバイラムに立ち向かわせようとするのであったが、その4人はいずれも一筋縄ではいかない曲者揃い。彼らは戦いの中で時には反目し、時には恋心に芽生えながら、バイラムとの戦いに青春を燃やしていくのであった。
戦隊のモチーフとなっているのは鳥。また、『科学忍者隊ガッチャマン』の作風を随所に取り入れた(スーツカラー・ジェットホークを含む5機の戦闘機・5人が翼を使って飛ぶ描写・主人公とサブリーダーのライバル関係等、『ガッチャマン』と似ている点が多数見受けられた[1])。タイトルも決定までには度重なる変更がなされており、オーディション当時の仮題はもっとストレートな『超人戦隊バードマン』とされていたことが、ブラックコンドル / 結城凱を演じた若松俊秀の回想の中で語られている[2]。またメイン監督の雨宮慶太は、放映開始前のニュータイプ誌上で「現在、戦隊シリーズ新作「ジャンプマン(仮題)」の準備をしている」と語っている。
前作『地球戦隊ファイブマン』では、後半こそ持ち直したものの一時は著しい視聴率不振に陥り、シリーズそのものの打ち切りが危惧されていた。この主因を「長期シリーズには避けられないマンネリ」にあるとみた東映プロデューサー鈴木武幸は、本作品で「戦隊」の革新を試みた。
特徴
『ファイブマン』後半において視聴率上の危機を脱却出来た要因に、高年齢層向けの様々な策があったことを踏まえ、本作品では設定や世界観の構築においても革新的な要素が多く取り込まれた。
設定面
「あらすじ」にもあるように、人間の身体能力を強化する"バードニックウェーブ"を浴びた者がジェットマンに変身することができるという設定である。当初から正規メンバーであるのはレッドホークである天堂竜のみで、他の4人はバイラム襲撃による事故により、偶然バードニックウェーブを浴びた民間人である。そのため、最初の3話分はまず竜以外の4人を捜すところから始まる。そのため、本作品は戦隊シリーズとしては初めて「1話目で変身後のメンバーが全員登場しない」作品となっている。
スーツカラーはレッド、ブラック、イエロー、ホワイト、ブルー。5人編成の戦隊としては初のピンクがいない戦隊と言える。ただしホワイトスワンのスーツは、他の4人のスーツの白い部分にピンクが使用されている。
また、前2作にて登場した要塞型ロボに代わる新要素として、「サポートロボ」が新たに導入されたのも本作品からである。と同時に、既存のロボの武装として運用されるロボとしてもシリーズ初であり、後の戦隊ロボのあり方に大きな影響を与えている。
作劇面
作品を語る上で欠かせないものとしては、「変身後も本名で呼び合う行為」を全編を通して行ったことが挙げられる。『ファイブマン』後半から取り入れられてはいたが、あくまで彼ら5人が「兄妹」であったためと思われ、当作品も脚本段階では以前のように「変身後はコードネームで呼び合う」予定であった。しかし、田中弘太郎や若松俊秀をはじめとする出演者達が「これでは不自然」と変更させたのだという。これはシリーズそのものにも大きな影響を与え、変身後も本名で呼ぶ作品がこれ以後シリーズの主流へと変わっていった。ただ先に挙げたような複雑な人間模様を戦闘シーンでは必ずしも再現できたとは言いがたく、後続の作品ではこの反省を元にした演出が模索されていく。
ドラマ性を重視したため、メインライターの井上が周囲に根回しした上で「全員が一度も変身せずに終わるシナリオ」を書いたが、スポンサーの反対により結局不採用になり、戦闘シーンを急遽付け加えたエピソード(22話)もある[3]。
「戦うトレンディドラマ」
本作品では、これまで戦隊シリーズの中でほとんど排除されていた「男女混合チームの中での恋愛模様」を描いただけでなく、それを物語の中心に持ってきたことが大きな特徴である。
鈴木武幸によると、これはかつて彼が手がけた『闘将ダイモス』での経験を生かして、恋愛で高年齢層を取り込む狙いだったようである[4]。
具体的にはホワイトスワン・鹿鳴館香に対し、ブラックコンドル・結城凱とイエローオウル・大石雷太が恋愛感情を抱く→しかし、香はレッドホーク・天堂竜に好感情→だが、竜は洗脳されて敵組織「次元戦団バイラム」の幹部マリアとなったかつての同僚にして恋人・藍リエが忘れられない、という四角関係がストーリーの重要な部分を占めていた。これによってそれまでの戦隊に見られなかったメンバー間の崩壊寸前劇が度々描かれるようになり、ファンからは節題にもあるように「戦うトレンディドラマ」と呼ばれた。その一方で保護者の一部からは「子供向けの内容ではない」という批判もあった。
その恋愛模様の中心人物である凱は「タバコも吸えば酒も飲み、女性が大好きな不良っぽい遊び人」という、子供向け番組のヒーローの類型からおよそかけ離れた設定と、若松の熱演により魅力的なキャラクターとして人気を博した。
その一方で恋愛絡み以外のエピソードでは『ゴレンジャー』を彷彿とさせるコメディものが大半を占めていた。
敵組織の内部抗争
敵役であるバイラムにおいても、それまでのシリーズとは違い、圧倒的な力を持つボスが存在しない組織となっており、本来ならばそれにあたるはずの女帝ジューザは、中盤で登場して僅か2話で倒される形となっている。また中盤より、自ら支配者と名乗ったトランザに対しても、他の幹部達は表面上では従う様に見せかけ、本心は敵対していて、あくまで互いが対等の立場と云った展開が採られている。
組織内での対立はこれまでの作品でも何度か見られたものであるが、本作品では年間を通して幹部達の対立構造を引っ張っており、結果的にジューザ、そしてトランザとの決戦に際して、「ヒーローと悪役の協力攻撃」という、これまでのシリーズではあまり見られなかった展開を生むこととなる。また後者については、最終的にトランザがラディゲに屈するシーンは戦隊シリーズの中でも群を抜いた、言い換えると子供向けの枠を完全に超越した壮絶さを含んだものとなった。
演出面
ドラマ性を重視した演出が目立つ作品であるが、工事中のビル内を飛行するジェットホークや模型と着ぐるみを一瞬で入れ替えるジェットイカロスの合体シーンなど斬新な特撮も多く、特に従来の戦隊よりも巨大ロボットの活躍に比重が置かれたことで玩具の売り上げも高い結果を残し、後続作品に登場する守護獣や気伝獣等の演出に大きな影響を与えている。
またドラマ性の重視からか、必ずしも毎回全員が変身するわけではなく、戦闘時に何人かが欠けていることが度々あったのも特徴である。例えば、ブラックとブルーが第1話ではバードニックウェーブを浴びるシーンがあるのみで登場すらしなかったのをはじめ、第27話、第43話など、戦闘力で劣るホワイトが後方支援に回る回も多かった。この点においては、戦隊シリーズにおいて常に中心的存在であるレッドも例外ではなく(第49話では1度も変身していない)、最終的に全51話中、全ての回において変身したのは実はイエローのみとなっている。メカニックも最初の巨大メカであるイカロスハーケンが登場するのは第5話であり、ロボットであるジェットイカロスはその次の第6話からの登場になる(ロボットが第6話からの理由は着ぐるみの制作が遅れていたという説もある)。毎回のように巨大ロボ戦にならないと言うのも特徴の一つと言えるだろう。
その他
シリーズ初となる女性司令官の登場や、現行戦隊に取って代わろうとする新組織が身内から出現するといった展開、正邪のレギュラーのドラマが前面に出たこと、また前後篇など連続したストーリーが多数見られたことなどから、一般怪人が30体程しかいないという点も特筆すべき点に挙げられる。怪人が少ないという傾向は翌々年まで続いた。
最終回は、戦いのシーンはAパートのみで、Bパート部分では戦いが終わって3年後の元ジェットマン達を描いている。そして、視聴者にショックを与えるラストが用意されていた。放送後、このラストに関しては賛否両論があり、番組終了後も長く語り継がれ、また当時はパロディとして使用されることも多かった。
キャスティング
制作サイドの中で、戦隊を革新するという気風が高まっていたことはこれまでにも述べられた通りであるが、キャストについても例外ではなく、「変身後も本名で呼び合う行為」などといった要素など、主演の田中弘太郎らを始めとするキャストからの意見や提案が採用されたものも少なくはない。とりわけ、結城凱を演じた若松俊秀から出されたアイディアは凱のキャラクターのみならず、作品構成や最終回のストーリーなどといった重要な部分に多く活かされており、その存在が作品に与えた影響の大きさが窺える。
また凱の因縁のライバルであるグレイは、日下秀昭がスーツアクターのみならず声も兼任。それまでにも『地球戦隊ファイブマン』などで顔出しでの出演経験のある日下だが、本作品においても寡黙で理知的なロボットという役柄を演じきっている。
当時はカメラテストとして、翌年の作品に出演する俳優がゲスト出演するというケースがいくつか見られるが、本作品においても裏次元戦士のダン役を演じた藤原秀樹と、ネオジェットマンのJ1役を演じた望月祐多の2人が、翌年の『恐竜戦隊ジュウレンジャー』で主役として出演を果たしている。
ナレーターには、かつて舞台俳優として活動し、その後声優に転向した垂木勉[5]が担当。当時声優としてはまだ駆け出しであった垂木であるが、この番組に出演したのを契機に知名度を高め、現在では売れっ子ナレーターとして活躍している。
最終回には、本作品で監督を務めた東條昭平や、スーツアクターの新堀和男、大藤直樹がカメオ出演を果たしている。
スタッフ
メイン監督には、キャラクターデザイナーとしても有名な映画監督・雨宮慶太を起用。雨宮は東映の鈴木武幸プロデューサーから「戦隊シリーズはこれ(ジェットマン)が最後になるかもしれないから」と言われ、シリーズ参加を決意したという。また矢島信男に代わり、『ファイブマン』から特撮監督に就いた佛田洋や、当時チーフ助監督として参加し、本作品の終盤にて非公式ながら監督を代行した渡辺勝也などと合わせ世代交代が図られた。29話からは後に『平成仮面ライダーシリーズ』を多く手掛けることとなる白倉伸一郎プロデューサーがプロデューサー補として参加。
世代交代は脚本面にも及んでおり、メインライターは前作まで9年連続担当の曽田博久に代わり、若手の実力派として台頭してきた井上敏樹が起用されている。鈴木プロデューサーによれば、井上敏樹をメインライターに据えることに対し、当初テレビ朝日のプロデューサーより「あんな生意気なやつに」と難色を示されたという。これに対して鈴木は「酒を飲んで話せば彼も悪い人間じゃない」と「井上君を囲む会」を設け、調整を図ったという。この他荒川稔久や荒木憲一をはじめとするサブライター陣にも、当時若手の脚本家が多数起用された。
このように若手スタッフの起用が目立つ一方で、これまでシリーズに携わってきたスタッフも一部は前作より続投しており、監督の東條昭平、蓑輪雅夫、脚本の藤井邦夫、撮影技師のいのくままさおなどは引き続き本作品を支えることとなった。またこれまで長くシリーズを離れていたデザイナーの野口竜が10年ぶりに復帰、次元獣をはじめとする個性豊かな敵デザインを手掛けてベテランの存在感を見せつけた。
劇中音楽は外山和彦(KAZZ TOYAMA)が担当。後に28話に理髪師役で本編へのゲスト出演も果たしている。
評価
以上に見られるような多数のチャレンジは、これまでにない高年齢層からの反響を生む結果となった。放送中はもとより放送終了後にも、キー局のテレビ朝日や準キー局の朝日放送などANN各局、ANNと協力関係にある朝日新聞を初めとした新聞各社には好感・批判含めて数多くの投書が寄せられ、関係者は驚愕したという逸話が残っている。
また当時のトレンディドラマブームに合わせた恋愛要素を多く取り入れた作風は、これまで予想されていなかった主婦層を新たなる視聴者層として取り込む結果となり、戦隊シリーズの集客性に新たな方向性をもたらした。
視聴率面では裏番組である『らんま1/2(熱闘編)』(フジテレビ系)に依然として押され気味ではあったものの、前作『ファイブマン』後半からの復調傾向を維持しており、これらの要因はその後の戦隊シリーズの建て直しに繋がる布石となった。
玩具売り上げは前年を大きく上回り、特に三号ロボであるテトラボーイは劇中の活躍頻度もあってか年末には在庫が無くなるほどだったと言われている。
備考
放送から1年半以上後に、レッドホーク・天堂竜こと田中とホワイトスワン・鹿鳴館香こと岸田が出演した総集編のビデオが発売されている。詳細はこちらを参照。
著名人のファンも多く、タレントの中川翔子もそのひとりである。彼女のブログ『しょこたん☆ぶろぐ』でも紹介されており、彼女自身先の本作のDVDを全巻購入し絶賛している。
東映チャンネルでは、1998年7月から1999年5月まで「GO!GO!ヒーローズ」、2007年11月から2008年5月まで「スーパー戦隊ワールド」にて再放送された。
登場人物
ジェットマン
元はスカイフォースの特別部隊として編成されたが、バイラムの襲撃を受け、本来任命されていた竜以外の隊員は全滅。これ以降組織描写が一切なく、竜や小田切を「元スカイフォース隊員」「元スカイフォース幹部」と記述している資料も存在する。
天堂竜(てんどう りゅう) / レッドホーク
ジェットマンのリーダー。スカイフォース隊員スカイフォーサーの青年。26歳。
偶然バードニックウェーブを浴びた他の四人と異なり、ジェットマンに成るべくして成った、唯一の人物。故にプロ意識が強く、公私を混同しない事を己の信条とする故、初期は己の意志に反して戦士となった仲間たちと衝突する事も多かった。リーダーとしての責任感と平和を守る使命感は強いが、それが災いして他のメンバー(特に凱)の反感を買う事も多い。酒は飲まないが、その代わりに砂糖抜きのホットミルクを愛飲する。しかし、その冷静な性格の裏側には人間らしさが隠れており、敵であるマリアの正体が死んだ筈の恋人の藍リエだったと知った時は現実から逃避してしまうという一面ものぞかせた。実は地方出身で田舎には祖母がおり、本人も怪しい方言で会話するシーンもあった。
変身後は数多くの技を身につけており、特にブリンガーソードによる戦法は抜群の腕前である。走力は9.0秒 / 100m。深層心理に隠された性格は「怠け者」。
結城凱(ゆうき がい) / ブラックコンドル
偶然バードニックウェーブを浴びた遊び人の青年。25歳。
何事にも束縛されぬ自由人で、所謂不良少年気質であるが、一匹狼ゆえの真面目さも併せ持つ。趣味はオートバイ・サックス演奏・賭け事と女の子と遊ぶこと。タバコも吸い、酒(マッカランのストレート)もよく飲む。男と納豆が嫌い。口癖は「これだけは言っておく」。また語尾を軽く伸ばす癖もあるようだ(「だからこそ、自由だぁー!」「まぁ、いいじゃねえかぁー!」「惚れるんなら、俺に惚れろーっ!」など)。登場当初は一向にジェットマンに入ろうともせず、「人類なんて滅びればいい。」と口にして竜の怒りを買い、以降は集団行動を嫌い竜に対しては事あるごとに反発。ついには香を巡っての恋敵にまで発展。だが物語が進むにつれて互いを親友として認め合うようになり、竜が不在の時は残りのメンバーを纏めて戦うリーダーシップぶりを発揮。
変身後は剣による戦いが得意で喧嘩の応用とも取れる戦いをする。走力は9.5秒 / 100m。深層心理に隠された性格は「真面目で寂しがり屋の良い子」。
大石雷太(おおいし らいた) / イエローオウル
偶然バードニックウェーブを浴びた自然をこよなく愛する農村青年。22歳。
大人しく優しい性格でやはり最初はジェットマンへの誘いを迷惑がっていたが、バイラムにより自分の育てた野菜を荒らされた事で戦いに身を投じる事になる。香に憧れに近い気持ちを持っているが、告白する勇気は無かった。ストレスが貯まると大食いに走る傾向がある。変身後は持ち前の怪力を存分に生かした戦いを得意とする。走力は11.4秒 / 100m。深層心理に隠された性格は「キザ」。
イエローのイメージとは裏腹に数少ない「太ったイエロー」の一人であり、2009年現在、彼以降の太った戦士は登場していない。また戦隊シリーズで唯一眼鏡をかけた戦士でもある。なお、演じた成瀬によると雷太の設定は子供のころの成瀬そのものだったという。設定は秘密戦隊ゴレンジャーの初代キレンジャー大岩 大太(おおいわ だいた)に倣っている。
鹿鳴館香(ろくめいかん かおり) / ホワイトスワン
偶然バードニックウェーブを浴びたお嬢様で名門「鹿鳴館財閥」の一人娘。22歳。
偶然、バードニックウェーブを浴びてしまった事を契機にして、虚ろで鬱屈したお嬢様人生から別れを告げジェットマンに加入。果てしなく激しい戦い、そして竜や凱との恋の中で何度も挫折を味わうものの、世間知らずの我侭娘だった彼女自身も精神的に大きな成長を遂げていった。
教育係のじいやから教えられた剣道が得意で、ジェットマン加入後の特訓におけるガンアクションでも、抜群の腕前を見せるようになった。変身後の走力は10.2秒 / 100m。深層心理に隠された性格は「金持ち根性丸出しの嫌味女」。
早坂アコ(はやさか あこ) / ブルースワロー
偶然バードニックウェーブを浴びたスポーツ万能の高校生で18歳。
ジェットマンには当初バイト感覚で加わる。ちょっと短気で御転婆だが結構世話好きな性格で、他のメンバーの恋愛話には加わらず(でも茶化す)、人間関係を巧みに取り持ったりする等、ジェットマンの潤滑油的存在。ただ遠慮知らずで、小田切長官のことを“オバン”と馴れ馴れしく呼んでいた。
隊内恋愛とは一切無縁でキスは未経験という事もあり「色気より欲」と言うイメージもあるが、裏次元人ディメンシアの戦士ダンに積極的に求愛され、最終的には本人もまんざらでは無かった。
変身後は低空飛行やアクロバットを流用した戦法で華麗に戦う。走力は9.8秒 / 100m。深層心理に隠された性格は「乙女チック」。メンバー内の恋愛にはほぼ無縁だったが、変身前にも変身後にもスカートをめくられるなど、セクハラ被害は一番多く受けている。
オーチャド ライカ フリー カクタス とかく の波 くつわむし ウォーム 聖護院かぶ デッドラ ジッダ プチ フェイク カプジ ビドム ニウム ぽぽー タンメン チエンマ かなぎ オファー アパシー スコープ ネバー ウーマンレディー イースター トーキー シュリ なっぷる 愛燦燦 マース マズルカ オシレ ラミンゴ バンス チーズバ スナイ サラセニ グリーン 夜長鳥 アバウト プレース バイアス デカダンス フラクタル シーケ イヌビユ パートナ 新秋柿 ノッキング
支援者
小田切綾(おだぎり あや)
ジェットマンの長官でスカイキャンプの責任者。ジェットマンたちを温かく、時に厳しく見守る、心強い最大の理解者。スカイフォースの幹部。指揮官としての能力は言うまでもなく、軍人としても一廉の技量の持ち主で、工学などにも造詣が深いと思われる。部下たちの命を最優先し、時として単身で銃やロボで自ら最前線で戦う、強くクールな女性。ただ沈毅なだけではなく、戦いが続く竜たちを休暇のために旅行へ連れて行ったりと、思いやりある性格が垣間見える。変身する事無く単身ロボに乗り、敵怪人を倒したこともある戦隊シリーズ随一の女傑。独身の模様。キャリア志向のエリート女性である一方、結婚願望も持っているようである。
ネオジェットマン
終盤に登場。バードニック反応炉を体内に埋め込み、正規の訓練を受けたサイボーグ戦士による第2の鳥人戦隊。メンバーはそれぞれJ1?5と呼ばれる[6]。
竜たち5人と違い、バードニック反応炉のおかげでエネルギー切れを心配することなく戦える。標準装備として光線銃のネオシューターと手榴弾のネオマインを持つ他、個人武器としてJ1は剣のネオソード、J2は鎖鎌のネオスティンガー[7]、J4はブーメランのネオスライサー[8]を持つ。J3とJ5は個人武器を持っていない模様で、J3は徒手空拳、J5はネオシューターで戦う。必殺武器はフレアーバスター。
スカイフォースの幹部・一条総司令の指揮の下、バイオ次元獣によって変身能力を失ったジェットマンを追放し自分達が取って代わろうとしたが、部下達を捨て石扱いする一条総司令への失望と変身能力を失ってもなお戦おうとする竜達の姿を見て、竜達に反応炉の全エネルギーを与えて変身能力を復活させた。その後のコミック版ではジェットマンの後を継いで戦っている姿が描写されている。
一条総司令
スカイフォースの幹部、スカイキャンプの新司令官としてネオジェットマンと共にやってきた。
自分を差し置いて鳥人戦隊長官に小田切が任命された事を根に持っており、復讐として綾の部下であるジェットマンの追放を画策する。
悪い意味の軍人気質の塊であり、民間人をハナから馬鹿にしている、また部下であるネオジェットマンをただの道具としてしか見ていなかったり、プライドに囚われて他の人間の意見を聞かなかったりと、指揮官としての資質にもおおいに問題ある人物である。
竜たちをスカイキャンプから追放するも、危機に陥るとすぐ呼び戻そうとするなど情けない一面もある。
次元戦団バイラム
裏次元に存在する世界を滅亡させた後、表次元の地球も支配すべく侵攻してきた武装集団。人間を「馬鹿で醜い下等生物」と見下している。
巨大魔城バイロックを根城とする。地球侵攻以前の裏次元の戦いで首領が行方不明になった為、四人の幹部が首領の椅子を巡って争い、その傍ら地球侵略計画を進める。それゆえか、幹部同士、特にラディゲによる足の引っ張り合いが激しく、それが原因でジェットマンを倒す絶好の機会を逃す事もしばしば。ただ、大事に当たっては一応結束して戦う事もある。
裏次元伯爵ラディゲ
四大幹部の実質的なリーダー格で、青い顔色をしている。人間の年齢に換算すれば25歳程度。残忍冷酷、冷徹な野心家で、非常に執念深い。目的達成のためならば、時にはジェットマンにも協力する事も厭わない(ジューザとトランザを倒すために、2度組んでいる)。尊大な性格で、自分の上に立つ者の存在を決して認めようとせず、他者の必死の努力をそれが敵はおろか味方であろうとも、「健気だ!」と皮肉たっぷりに罵る口癖があり、上から見下ろした態度で嘲笑う姿がしばしば見受けられる。一方で、邪悪ではあるもののバイラムの戦士としての誇りも持っており、トランザによって魔神ロボ・ベロニカに捕らえられた雷太、アコ、香を(自分の獲物だからという理由で)助け出したり、トランザを倒すためではあるが崖から落ちそうになった竜を助けたこともある。怒りの感情が高まると凶獣ラディガンへと変貌し、いかなる攻撃をも防御する。終盤ではベロニカのエネルギーを吸収し、最終形態である巨大怪獣・ラゲムに変化するようになった。
愛用の武器は「秘剣ブラディゲート」。また霊能力も持っていたが、ジェットマンを霊界に引きずり込み始末しようとして失敗したときに跳ね返ってきたダメージによって失ってしまった模様。ジューザにより強制的に人間の姿にされたことがあり、人間としての気持ちを知ったようにも見られたが、記憶を取り戻したときにはなんの未練もなく彼を助けた女性を殺害しており、やはり本質は絶対的な邪悪そのものであった[9]。
このような性格ゆえ、一度は屈服させられたトランザへの憎悪は凄まじいものがあり、幾度となく逆襲を狙った末に終盤において残虐凄惨な報復を行った。また情愛などを徹底的に蔑む一方、マリアに対しては倒錯した感情を抱いていた[10]。
名前の由来は、フランスの詩人・レイモン・ラディゲからと言われる。
ラゲム
ラディゲの最終形態。怪獣の容姿をしており単体でもバードメーザーを受けてもびくともせず、ジェットフェニックスもはね返す高い防御力を誇り、両手の爪や舌による打撃及び巻き付き、噛み付きなど攻撃力も高い。初登場時にはグレートイカロスをノーダメージで下し、最終決戦においてもバイロックを鎧として纏うことでパワーアップを果たし、圧倒的な力を見せ付けた。この鎧は藍リエ(マリア)によってつけられた背中の傷を隠す役割も持っている。
なお、最終話のみ、胸にラディゲの顔が追加されている。
マリア / 藍リエ(あおい りえ)
元スカイフォース隊員で竜の恋人であったが、バイラム襲撃時に次元の歪みに吸い込まれ、ラディゲに洗脳されてしまう。かつてはピアノを愛する心優しい女性であったが、ラディゲに洗脳されて闘争心を強化されているためかマリアとなった後は好戦的で残忍な性格へと変貌する。しかし、ピアノの腕は衰えておらず、その美しい演奏はグレイを惹きつけた。万能スティック・「ネクロッド」が武器。リエとしての記憶と人格はすでに無いが、時たま記憶がフラッシュバックし、苦しむ様が見受けられる。
ちなみにマリア / リエが劇中でよく弾くピアノ曲は、「熱情ソナタ」。
グレイ
ロボット幹部。背中に必殺砲グレイギャノンを、腕にはマルチショットガン・ハンドグレイザーを装備している。ロボットではあるがマリアに恋心を持ったり、ワインと煙草(指に装備された超小型の火炎放射器で炎を出して火をつける)と音楽を好むという人間的な面を持ち、バイラムのメンバーでは比較的理性的な性格を持つ。ブラックコンドル・凱とはライバル関係にある。雨に打たれ体力の落ちたマリアを愛しさのあまりに抱きしめるが、ロボットであるために「冷たい」と無意識のマリアに突き放されるシーンは特撮でしか表現できない恋愛ドラマと評価が高い。小説版では、身長3メートル以上の巨体を持つロボットとして描写されている。
トラン
超能力を使う少年幹部。人間の年齢に換算して9歳。ゲーム感覚で作戦を立案し、相手の被害や味方の犠牲なども彼にとっては「ゲームを楽しむための要素」でしかない。腕に装着したキーパッド「メタルトランサー」やサイコキネシスでジェットマンをたびたび翻弄した。いつもはゴーグルをして顔を隠しているがサイコキネシスをするときにはゴーグルが上がり本当の顔が見える。小さな子供であることがコンプレックスであり、後半でそのコンプレックスが爆発し、急成長を遂げる。
トランザ
後半より登場。敵味方両方から子供扱いされたトランが怒りによって大人に成長した姿で、帝王を自称する。上から飛び出している髪の色は銀色をしており、唇は紫である。性格は尊大かつ独善的で、自分の失敗を転嫁するなど、トランの時よりも性格が歪んでいる。子供であることを嘲られた反動からか、非常に自己顕示欲が強く、初登場時に竜と剣術勝負、凱と恋愛勝負、雷太と大食い勝負をするなど、どんなことでも相手の上に立たないと気が済まず、作戦のため人間に化けることも度々あり非常にキザな性格である。一方でテストロボットG2及びベロニカを単独で建造、レッド以外の4人をオブジェに変えたバイオガンの開発、バイクの運転もなかなかでメカニックに精通している面も見せる。
サイコキネシスに加え、魔剣ボルトランザによる圧倒的な攻撃力を持ち、初戦ではレッドに深手を合わせた程の実力で幻想世界を作り出す能力ももつ。一度はラディゲをも服従させるが、独善的な性格が災いし、ついにはそのラディゲから凄惨な報復を受けることとなる。その壮絶な末路の演出は、演者である広瀬のアドリブであったという[11]。
女帝ジューザ
かつて「万物の創造と破壊を司る者」として恐れられ、ラディゲ、グレイ、トランを従え多くの次元世界を侵略したバイラムの首領。裏次元侵略の際、最後の戦いで戦死したものと思われていたが、新たなる活力を得たことで永い眠りから目覚める。究極の破壊獣セミマルを宿し、隕石とともに地球に襲来した。
裏切りを図ったラディゲを一度は人間界に突き落とすが、その後ジェットマンとバイラムの共闘により重傷を負い、最後はラディゲによって殺された。本編での登場は中盤のたったの2話のみであり、実質はゲストキャラにも関わらず、かなり強烈なインパクトを残している。
魔獣セミマル
ジューザが身に宿した卵から誕生し、ラディゲに育成された究極の破壊獣で、背中に翼が生えた悪魔の様な外見をしている。「その力は一瞬にして大地を割り、天を焦がす」と恐れられる。手から出す念動波であらゆる物を破壊する。バードニックセイバーを叩き折り、ジェットイカロスを戦闘不能に追い込むなど、凄まじいパワーを持つ。
次元獣・バイオ次元獣
次元虫と呼ばれる昆虫型の生物に寄生された物体が怪物化したのが次元獣。次元獣の素体に取りつく次元虫は子虫であり、人間大の親虫が存在する。次元獣は一度倒されても次元虫が無事なら再生・巨大化する。この設定のため、戦闘機や家等、元々巨大な物体に寄生したために最初から巨大な次元獣も存在する(つまり、大きさは寄生した物で決まる)し、次元虫ごと倒されたために巨大化出来なかった次元獣も存在する。戦略上必要な場合、倒されなくても巨大化することがある。次元虫は中盤にマリアによって改造されてバイオ次元虫となり、生物の特性も反映させたバイオ次元獣を生み出す。
グリナム兵
種のような物体から生まれるバイラムの戦闘兵。斧のような剣を武器とする。
知能はさほど高くないが、強化のために次元虫を付けて貰いたいと思っている者もいる。ドライヤージゲンとトランの間を行ったりきたりした一団など、意外と個性的な面もある。一度だけ、女性の体型をしたグリナム兵が登場した。